劣った立地、売るとき苦労も
国土交通省が先月発表した2007年1月1日時点の公示地価は、住宅地が全国平均で実に16年ぶりに上昇に転じました。
上昇率はわずか0・1%で、地域によってバラツキはあるものの、全国的な規模で地価が回復しています。
当面は地価の上昇基調が続くのは間違いなく、上昇幅も次第に拡大していくことが予想されます。
しかし、ダイエットの期間がずいぶんと長かっただけに、短期間のリバウンドが心配です。
求人市場の逼迫(ひっぱく)など、なんとなく、20年前のあのころに似てきたような感じがします。
地価公示の標準地は全国で3万地点。
ひとつの地点について、不動産鑑定士2人が鑑定評価を行ったのち、土地鑑定委員会がその結果を審査します。
標準地の鑑定評価に当たっては、取引事例のみで土地の価格を決定することはありません。
住宅地であっても、取引事例に基づく比準価格とともに、アパートなどの建物を建築して賃貸することを前提とした土地の収益価格を求め、各価格を検討して公示地価を算出します。
したがって、市場で発生した取引価格を時価と定義するのであれば、公示地価は時価そのものではありません。
それでも、戸建て住宅や土地を購入するときは、地域の価格水準として、近隣や周辺の公示地価が参考になります。
借地権の譲渡や買い戻しに当たって、相続税の路線価や公示地価をもとに、更地としての時価を求めることがありますが、それはあくまでも便宜的な手段にすぎません。
公示地価は1年に1回の定点ポイントの評価ですから、地価が大きく変動する地域では、半年も経過すると、実勢価格と公示地価との開きが大きくなることがあります。
戸建て住宅の購入を計画している世帯にとっては、確かに地価の上昇はショッキングな出来事です。
しかし、安易に、地価の低い立地条件の劣るところに物件を購入するのも考えもの。将来売りたいときになかなか売れなかったり、売ろうとしたら半値以下でしか買ってもらえなかったりというようなことが起こりかねません。
市場における物件の選別は、地価の動向に関係なく厳しいものです。
また、不動産を担保に供する場合、担保処分による融資回収の危険性から、物件の所在によっては、掛目率や貸出期間が異なることがあります。
一方、地価の値上がりは、都心周辺の戸建て住宅を住まいとする年配の人々からすれば、リバースモーゲージが有利になるチャンスの到来です。
公示地価は土地についての公的な評価の基礎ともなります。
公示地価が上がると、相続税の路線価や土地の固定資産税評価額が上昇します。
また、地価上昇は、戸建て住宅ばかりでなく、マンションの分譲価格や立地に優れた中古マンションの価格を押し上げます。
不動産の転売による利益は一般に大きく、住まいを売って住宅ローンの債務をすべて返済したあと、予想外の現金が手元に残るような不動産市場がすぐそこまで来ているのかもしれません。
でも、バブル時代へ戻るのは映画のなかの話で十分です。
2007年4月5日 読売新聞
http://www.yomiuri.co.jp/homeguide/landmoney/20070405hg01.htm
家を買う時も大変、売る時も大変・・・
一家の大黒柱になるのは大変なことなんですね。
その時の日本の経済状況で地価が変わり、土地にかかる税金も大きく違ってきます。
自分が家や土地を売買する時に丁度いい状況であればありがたいです。